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シロマ
物書き/ライター
ごきげんよう、シロマだよ。この世のどこかにいる小説家の世を忍んだ姿でもあるって噂だよ。
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NFTアートの今後を考察する【本物と完全一致するコピーの存在】

ごきげんよう、シロマ(@shiroma_4646)だよ。

最近、NFTアートがすごい盛り上がりを見せていますね。

Openseaをはじめとしてさまざまな市場で多くの作品が世に出ています。

そしてまた、その作品につく価格も目ん玉飛び出るくらい高値だったりして夢があります。

しかし、いろいろと考えてみると、「本来あるべき価値から乖離してないか?」という思いがあって、私はまだ首を突っ込めずにいます。

今回はそんなNFTアートについて独断と偏見に基づきつらつらまとめてみようと思います。

アートなんてそんなもんだろっていうのは禁句。

目次

NFTアートの性質

とりあえず私がある程度調べてみてざっくりこんな感じかな、と思うNFTアートの性質をまとめてみます。

本物が一発でわかる

なんといってもNFTアートの最大の特徴はブロックチェーンによって本物であるという証明がすぐにできることでしょう。

デジタルではないアートに関しては、本物かどうかを確かめるために鑑定士による調査が必要です。

無論この調査も科学技術の発展によってだいぶ精度は増していますが、贋作の数が多ければそれだけ難しくなります。

その点NFTアートは著者から所有者に流れる道筋がすべて記録されているため、鑑定士なくして本物である証明ができるわけです。

経路によって付加価値がつく

これもブロックチェーンによる証明の容易さから来るものです。

アートに限らず、モノというのは誰が所有していたかで付加価値がつきます。

そこらへんに落ちている石でも、ローマ法王が1年間所有していた貴重な石、と言えば普通の石より高く売れます。

そうした所有権の移動経路によって付加価値がつきやすいのがNFTアートのもう一つの特徴だと思います。

実物アートでも同じではあるんだけどね。

「証明のしやすさ」という点じゃこれ以上にコスパがいいものはないな。

あくまでデジタルである

これはどちらかと言うとデメリットに近いのですが、あくまでNFTアートはデジタルなものです。

デジタルだからこそ売買が楽にできるし、デジタルだからこそコピーも容易に作れます。

そうなると、アート(作品)としての価値が完全に同じ複製が簡単に作れてしまうわけです。

NFTアートの特徴を踏まえた考察

私がよく思うのは、「完全なコピーが作れるならコピーで良くない?」という庶民的な考えです。

絵画にたとえてみましょう。

  1. ここに本物とまったくそん色ない「モナリザ」があります。
  2. しかしそれはコピーです。
  3. でも本物とまったく同じなので、モナリザという絵画を見て受ける感情は、本物を見たときとそん色ありません。
  4. 本物とまったく同じ威力のあるコピーが、ここに存在します。

こうなったとき、果たして希少性という意味以外での絵画としての価値は、どれほど違いがあるのでしょうか。

NFTアートのコピーは、本来のアートとしての力をまったく損なわない

こうなってくると、「俺は本物とまったく同じコピーでいいや」という人が少なからず出るのではないかと思います。

  • コピーでも本物と同じ美しさ
  • コピーでも本物と同じ音色
  • コピーでも本物と同じ形

そうしたコピーに満足する人が増えれば、結局のところ本物を求める人が減り、本物の価値は減ってしまいます。

本物だからこその価値は残るが、現状は価格が乖離している印象

そう考えると、現状のNFTアートの高値は異常な数値であるとも思えます。

現物のアート(たとえば絵画)のコピーというのは、どれだけ腕が良くても、同じ時間、同じ絵具、同じ瞬間、そして同じ人間なければ作れません。

そしてその一度限りの完成品だからこそ、アート本来の人の心に訴えかける力が宿ります。

もちろん、すべてのアートがそうであるとはかぎりませんし、そもそも実物のアートも数多くの付加価値が重なってそういった感情の変化をもたらしていることもあります。

しかし、結局のところアート本来の威力というのは作品としての力にあるので、デジタル化されて完全なコピーとなってもその作品のアートとしての魅力は薄れないと思うのです。

そう考えると、今のNFTアートの高値というのは、そういったアート本来の価値から乖離し、「本物だから」「一点ものだから」という付加価値(プレミア)面ばかりが先行し、作品そのものの価値からひどく乖離しているような気がするのです。

まとめ:アート本来の価値に焦点が向き始めた時、NFTアートの真価が試される

今のところの過熱はNFTアートの黎明期におけるお金持ちの投機ゲームという様相になっているように思えます。

この投機ゲームがある程度過熱し、そして熱気が薄まりはじめたとき、NFTアートの真価が試されるのではないでしょうか。

余談:クリエイターにとってはプラスだと思う

これは余談ですが、こういったNFTアートの機運というのはそのアートを作るクリエイターにとってはとても良いことだと思います。

特にデジタル社会になってからのクリエイターたちは、それこそコピーや無断転載などの苦渋を呑まされてきたので、彼らに本来与えられるべき報酬がこうした仕組みによって還元されるのはとても良いことだと思います。

クリエイターの人たちはどんどん本来の報酬を受け取ってほしい。

そうだな。

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